トローリングというとただルアーを曳いているだけの「待つ釣り」のように思われがちですが、トローリングは、キャプテンがアングラーであって、ボートがロッドアクションの代わりをして、キャプテンとアングラーとボートが一体になった攻撃的な釣りなのです。 トローリングで魚にルアーを食わせるのはキャプテンの仕事です。キャプテンは潮を読み、水温をチェックして狙った魚の回遊コースを探し、時には足早に移動するナブラを、スロットルをあげて追いかける攻撃的な釣りです。 アングラーがルアーをナブラに正確にキャストするようにキャプテンはルアーをナブラの進行方向に流すようにボートをコントロールし、アングラーがロッドでアクションをつけるようにキャプテンはボートの操船でルアーにアクションをつけることも出来るのです。 ロッドでルアーにアクションをつける変わりに、キャプテンはボートを左右に揺さぶって左右のルアーのスピードを変えてルアーのアクションに変化を付けたり、スピードを落とすことでルアーを沈めぎみに曳いたり、時にはボートを一瞬止めてルアーをフォールさせて、ストップ&ゴーなんていうテクニックで魚を誘ったりするテクニックもあるのです。 アングラーはルアーを選んだり、ルアーの調整をしたり、キャプテンと一緒にナブラや鳥を探したり、もちろんヒットすればばらさないように慎重にファイトします。 ライトトローリングとはいえ、サワラも1mオーバーの5kg、ワラサも80cm、シイラの10kgオーバー、カツオの5kg、マグロの20kgはけして珍しいサイズではありません。アングラーも最高に楽しい釣りなのです。
参照 >>ルアー考察
図参照 >>ルアーフォーメーション
TYRNOS ティアノスリール 20、30
ライトトローリングのロッドは、20lbクラスまたは30lbクラスのロッドで、このクラスのロッドはローラーガイドまでは必要ありません。特殊な場合を除けばリングガイドのほうが、扱いやすいはずです。 ガイドは硬質リングの上質なものを選んでください。 スピニングロッドであれば、200gのジグが振れるジギングロッドなら充分使えます。 トローリング中は常時ロッドトップにテンションがかかりますから、トップの柔らかなキャスティングロッドは不向きです。 両軸リールタックルの場合はロッドエンドにジンバル(竿の尻の十字の溝)が切ってないと竿が回って使いにくいのでジンバルの切ってあるロッドを選んでください。 いずれにしても200cmから160cmくらいのショートロッドが使いやすいです。 ロッドを海に持っていかれないようにセイフティロープ(5mmくらいのロープでいいです)でボートに括っておきます。
参照 >>ルアーフォーメーション
沿岸のライトトローリングの場合は対象魚がさほど大きくないのでラインシステムにさほどこだわる必要はありません。またルアーを沈めたい場合は太いラインシステムが抵抗になることもあります。 先端のスナップスイベルとラインの結束部に大きな負荷がかかるので、スイベル結束部を補強するためにダブルラインで結束すれば充分です。 PEラインの先端は一般的にビミニツイストでダブルラインを1mほど作り、先端に20lbクラス30lbクラスのスナップスイベルをつけます。PEの場合はダブルラインが長いとトラブルの原因になりやすいので短い方がいいです。 PEにナイロンリーダーを付けるシステムもありますが、始めはシンプルなほうがいいです。 ナイロンラインの場合は先端に三つ編みでダブルラインを作って30lbクラスのスナップスイベルをつけます。ビッグゲームの場合はダブルラインの長さはロッドの長さ+リール3周分以上くらいです。 参照 >>ルアーフォーメーション、ラインシステム
10kg以上の大型シイラやマカジキや大型マグロを狙うときだ、けビッグゲームトローリングのラインシステムを参考にしてください。
一般に販売されているトローリングルアーはヘッド(ルアーの頭)だけだったり、スカート付きヘッドだったり、フックまで付いたリグ済ルアーだったりします。始めはフックやリーダーまでセットされたリグ済ルアーを購入してください。 リーダーの先にはループが付いていますのでラインの先のスナップスイベルにかければいいです。 見よう見まねでスカートをつけたり、フックをつけたりしても、ルアーは思うように泳いでくれないことが往々にしてあります。ヘッドの特性に合わないスカートやフックの付け方をすると、せっかくのルアーの動きを殺してしまうことがあるからです。 ルアーには様々なタイプがありますが、ルアーを選ぶ上で大切なのは、トローリング速度とルアーのマッチングと、ベイトサイズとルアーサイズのマッチングです。 通常トローリングでは3ノット(微速)から9ノット位のスピードでルアーを曳きます。 キャスティングルアーを曳くスピードはどんなにハイスピードでリーリングしてもせいぜい3ノットです。 つまりキャスティングルアーのほとんどがごく低速で曳いたときにいい泳ぎをするように作られています。そのキャスティング用のルアーを6ノットや8ノットで曳くとルアーが暴れて釣りにならないことがあります。 トローリングルアーを曳くときに最も大切な要素は曳くスピードです。 トローリングルアーの曳き方については、ルアーズサイト内のトローリングテクニックページをご覧下さい。 ビッグゲームトローリングの説明ですが、意味するところは同じです。
参照 >>トローリングテクニック