日本の最西端、地図で見れば台湾のすぐ沖に浮かぶ島。 どんな島だろう。
期待と夢を膨らませて、飛行機に・・・
正丸さんの船にはヘルプの男の子が乗っていた。 無口な子で、ほとんどしゃべらない。 朝のうちは声を掛けても、小さくウーとかアァとか返事をするだけで、しゃべれないのかと思った。 私の邪魔にならないようにいつも隅で小さくなっているので、 時折声を掛けていると、午後になるころから声を出すようになった。 でも、いつも一言だけ。 「こっち」 「うん」 「ハア」 「おおきいねえ」 船を下りる頃になって初めて笑顔を見せた。 しかし、この子が後になって、大きな役割を果たすとは夢にも思わなかった。
その後は午後になると時合いが過ぎたようで、 シイラがじゃれついてくる以外にはヒットもなく、早めに切り上げて寄港した。
「一度かじった餌は食わん。 シイラにかじられたカツオもだめだ。」
それはさておき、今回太郎丸の、たろさんには随分お世話になりました。 太郎丸さんはこまめに気を使ってくれて、 毎夕電話で状況を確認してくれて、いたれり尽くせりでした。 太郎丸のたろさんの人柄でしょうか。 やさしさ、気配り、研究熱心、男っ気。 頼もしい海の男と出会いました。 その日の夕方も電話いただいて、荒れている沖の状況を聞き、 出航予定の明日の朝のシケ具合を見て明朝改めて電話もらうことになりました。
夕方友人のMさんが空港に着くので迎えに行き、 はいどなんに戻って落ち着くまもなく、夜のヤギ汁のご招待に向かうことにした。