8月19日 晴れ、雷雨予報あり。
朝6時起床。
7時30分マリーナ到着。
他船がカジキ狙いで出港するのを尻目に準備に取り掛かる。
8時準備完了。
朝食を取りながら腕時計に目をやると8時半。
「まだかな〜。」
クルーが来ない・・・。
9時クルー到着、めでたく出航。
今回のクルーはカジキ釣りが初めてのため、
注意する事、ヒットした時の段取り、リールの取り扱い説明をする。
ドラグはヒットポイントで7キロに設定。
ヒットしたら9から10キロ位まで締め込むレバーの位置も確認。
アフトデッキの片付け段取りも指示する。
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今切れ 9時40分通過。
水温24,3度。
本日のポイント20、25。
舵を200〜210に向ける。
10NM位まで沖だししたところで、ようやく沖からの船の無線が入る。
「今日はどうだろうか・・・。」
無線のやり取りに耳を傾ける。
あれ〜?
どこかで聞いた声・・・・。
仲間のO艇とA艇の無線が聞こえてくる。
え〜・・・。
今日出航してるの〜!?
俺、な〜んにも聞いてないしー。
「くそ、無視しやがって・・・。」
「土曜日しか出船せん、とか言ってたし抜こうと言う魂胆。
ゆるせん!
よ〜し、おらが先に釣ったるで〜。」
と思いつつ無線に割り込み状況確認。
「こちらJQ2−FARビックキャッチ!
そちらの状況如何ですか?」
「ああ、遅い出航だねぇ〜。
昨日の場所じゃ潮が無いよ。もっと沖だししな。」
南北22分を過ぎたあたりから良い潮が入りだす。
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10時40分 トローリング開始。
南北21、東西22分。
水色良好。
水温27,2度。
「よっしゃぁ〜。戦闘開始じゃ〜。」
ショート3波〜4波に乗せるように動きの良いルアーを一本。(トップガン中)
その後ろにちょっと大きめで大人しいルアーを一本。(ヘッドに黒鳥貝)
アウトリガーにそれぞれ白蝶とアワビを流す。
合計4本
先ほどのO艇とA艇はどうやら帰り支度の様子。
「おいおい、ちょっと待ってよ。こちとら今流し始めたとこジャン。
ほんとに年寄りは朝早くて、気が短いからショウガナイ・・・。」
無線で連絡すると
「もうカジキの時会いは過ぎたでぼちぼち帰るよ〜。」との事。
「はいはい。僕らは昼の時会いマデ頑張ります。
お気をつけてお帰り下さい。」
前方に潮目発見。
鳥もちらほら見え始める。
ウン、ウン、良い感じ。
10時の方角でカジキジャンプ!
10ノットでエリアに走りこみ、
8ノットに船速ダウン。
そのまま潮目に突っ込む。
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11時00分。ラチェットがうなりだす。
「え!なんだこりゃ・・・!! 何処にヒットだ?」
アウトリガーが大きくしなっているが、 リリースピンが外れない。
そればかりかショートで引いていたリールが激しく響きラインが出される。
「ダブルヒットだあ!」
10秒ほどGOを駆け様子を見る。
3〜400メーター後方でカジキが跳ねる。
一回、二回、三回。
その時ショートで引いていたトップガンがバチンという音とともにフリーになる。
ラインブレイク!
すぐさま他のロッドを片付けファイティング準備に取り掛かる。 |
11時15分
400メーターほど出された所でラインの出が遅くなりやっと走りが止まる。
様子をしばらく見極め、ドラグを最初のヒットポイントに戻す。
準備完了。
フックアップも完璧。
戦闘開始じゃ〜。
それでも心配のため僕がアフトデッキに下りてロッドを大きくあおる。
よし完璧じゃ。あせらずゆっくりファイトしましょう。
クルーがハーネスを付け戦闘開始。
「もうラインブレイクは嫌じゃ〜。ゆっくり寄せて来い。無理はするな。」
と指示を出す。 |
11時30分
200メーター程寄せた所でまた大きくジャンプ、ジャンプ。
ラインが大きく出される。
奴が右舷前方に走り出したので船を少し走らせ
アングラーとカジキが直線になるよう調整する。
ラインが出された後は糸ふけの可能性があるので
常にリールが巻けるようなら巻いて、
ラインに常にテンションが掛かるよう指示を飛ばす。
巻いては出され巻いては出されの繰り返し。
アングラーは右手を振って疲れを取りまた巻き始める。
「頑張ってくれよ〜。」 |
11時45分
大きな引き込みは無くなったが、
今度はロッドからラインが鋭角に海面に突っ込み始めた。
「潜り始めたな〜。奴もなかなか頭がいい。」
そして今度はラインのテンションが軽くなる。
やばい、突っ込みながらこっちに走ってくる。
クルーに「船を走らせるぞ!」指示を出し50メーター程船を前方にだす。
「よしよし、残り100メーター。絶対30メーター以内には寄せんぞ。
ファイトから30分、まだ早い。」
先週、船べりまで30分で寄せてラインブレイクした事を思い出し、自分に言い聞かせる。
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12時00分
奴が潜り、ラインがジッジッと少しずつ出たら船をスローで出し、
30メーター程寄せてはまた船を出すのを繰り返し、様子を見る。
いよいよカジキの姿が見えてきた。
30メーターまで寄せた所でそれ以上寄せないよう指示を出す。
船をデッドスローで出し奴の様子を伺う。
ラインを出す気配が無い。
腕時計に目をやると12時を過ぎたとこ。
「よし、ランディングするか。」 |
12時15分
クランキングリーダーをセットしていたため
アングラーは右舷側にダイレクトにカジキをゆっくり寄せ、船足を止め、
僕はアフトデッキに降りリーダーを掴みギャフ撃ち。
その間アングラーはロッドをホルダーに置かないよう指示。
いつでも走られても良い体制で待機。
無事ライディング。
やった!!
胸の中につかえていた、熱くよどんだ気持ちが心地よい充実感に変わった。 |
12時30分
カジキをアフトデッキまで引き込むのが一苦労。
男二人でもちょっと辛い。
船に全部入りきれずテールを出したまま帰路に向かう。
二人で船上にて乾杯。
やっと記念撮影。
二人じゃ撮影する暇も無いもの。
綺麗なお姉さんでも乗っていればギャフ撃ちの瞬間が撮れたのに・・・。
ふふ、くだらない冗談を言う余裕ができた!
ボカーしあわせだなー・・・。(加山雄三かっ!) |