フィールドレポート カジキマグロトローリング ビッグゲームルアーズ
フィールドレポート カジキマグロトローリング ビッグゲームルアーズ
Vol.4109年シエスタ号の下田観光と黒潮クルーズ!!」 (2009.5.20up)
遠州灘から下田に出発前に 航行区域の変更をしました。

自艇の航行可能な沿海区域のホームポートが
浜名湖を中心としたエリアでの航行区域にしてあったのですが、
その場合西は志摩の大王沖まで、
東は石廊崎までが沿岸から20マイル。

御前崎を中心とした航行区域に変更すると
西は志摩の大王沖までとほとんど変わりませんが、
東は下田を中心とする20マイル区域まで航行区域が広がり、
大島や新島、式根島まで航行が可能になることがわかり、
さっそく航行区域の変更の手続きをしてきました。

変更は船検証と船検手帳と印鑑をもって、
小型船舶検査機構に行って
手数料4360円を支払えばその場で変更することが出来ました。

すごく簡単な変更だけで航行区域が大きく変わりました。

これで大島周辺、ヒョータン、式根周りまでエリアになりました。

下田を航行区域の中心に変更すれば三宅まで航行エリアに入ります。

手続きが簡単なので出航前と帰港後に再度変更しても気になるほどの大変さはありません。


5月2日から4日までの予定で下田まで遊びに行ってきました。

陸の上では東名高速の渋滞のニュースが流れる中でも沖は渋滞など一切なくて快適な出発です。

マリーナ出航は予定の7時30分を遅れて8時。

相変わらずのシエスタ時間です。

予報より風が吹いて気になりましたが、
西風で下田まで追い波での走行は
まずまずお気楽なクルージングです。

しかし、雲が多く視界は良好とは言えず、
景色を楽しんで、というわけにはいきませんでした。

5連休の初日なのですが思ったほどボートが出ていないようで、
2時間走って御前崎沖でようやく釣船の集団を確認。

さっそく覗きに行ってみました。

??? 近づいていくと、集団だと思った釣船がバラバラになって離れていく。

よく見るとスパンカーを出していない代わりにアウトリガーが出ている。

カツオの曳き縄船が、ナブラが沈んで散開したんですね。

フ――ン、こんな陸寄りにカツオがいるんだ!
御前崎沖は水深が50〜60mと浅く、潮もよく動くので、波が立ちます。
波の向きも安定しないので走りにくいですが、
遊漁船や本船の航行をワッチしている間にいつのまにか駿河湾に入った。

天気が良ければ御前崎沖から石廊崎が見えるけど
今日は視界が悪くてなんにも見えない。

コンパスやGPSに無い時代のことを思うと
昔の船乗りたちの航海技術の高さに今更ながら驚く。
普段何気なく使っているGPSのありがたさを痛感します。
 御前崎が見えなくなって1時間、かすかに伊豆の影が見え始めた。

石廊崎まであと10マイル。

ボートの方向を少し南に向けて今日のカジキ捜索のフィールドのイカ場の沖を狙う。

南北に走るイカ場の瀬の沖から様子を見て行きたかった。

潮は南西から推定1.5ノットとかなり強く差している。

イカ場の瀬に当たった潮はもっと速度を上げて湧昇流を起こすか、
ボトムの対流を起こして、ベイトが集まり、
カツオやマカジキが回遊している可能性があると推測した。

まだイカ場からのカジキやカツオの情報もありませんが、この潮の差し方は悪くないはず。

もう一点、下田から東はかなりの風が南西から吹いてきている様子を聞いている。

当然風下に行けば風上より波が立つ。

大荒れの中での釣りは好きじゃないから、
少しでも風上で釣りをしたかったから、イカ場に決めた。
イカ場の南の瀬に寄っていくと、鳥が増えてきた。

水温は21.6度、水色もまずまず。

風波は、西からと南西からの2方向。

うねりも南西から入っている。

波高は2mほどだが、波の波長が短くて波頭がとがってまいている。

追い波はいいが、向かい波はバウを突っ込まないギリギリだ。
潮もかなり速い。
ボートを走らせる方向を選んで曳き始める。

センターロングはもちろんなんでもこいのペンロングBG、120号リーダーに8/0のフック。

ペンロングを企画したときには、カツオルアーの大きめサイズのキビナゴ、
イワシルアーのつもりで作ったが、
カツオやマグロも大型がよく喰ってきて
カジキやマカジキも喰ってくる小さなビッグゲームルアーに成長した。

従来のペンロングでは80号のリーダーまでしか入らないので
ラインブレイクも多く、今回のBG仕様のペンロングは
180号のリーダーにも対応するように設計されているが、
180号リーダーはこのサイズのルアーにはあまりにも似つかわしくない。

120号に8/0のシングルフックでバランスがいい。

もちろんマカジキ狙いでルアーを流す。

アウトリガーを広げて、リガーロングにはHIRAスクイッド、
リガーショートにはBCチャガー9、
コーナーロングは、ペンロングを6号ビシで沈めて、
コーナーショートは、木の葉(簡易潜行板)を沈める。

コーナーロングのペンロングが6号ビシでは波でラインが押し上げられて浮いてきてしまう。

追い波に乗ると10ノットをこえるスピードのなってしまうからだ。

やっぱりビシはPEラインで、6ノットくらいで使ったほうが沈みやすい。

こういう状況のときはリーダーも短い方がルアーは浮いてこない。

10号ビシに変えようとも思ったが、そのまま使うことにした。
 ふと気が付くとロッドのトップが水面に向っておじぎをしながら
リールのラチェットがリリ、リリ、と微妙に鳴りながらラインが出て行く。

アレレ・・・なんだろう、
と思ってみていると、ロッドのトップがポンッともとに戻る。

???? 様子を見ているとまた、ロッドにテンションがかかり、
おじぎをしながらドラッグがチリチリチリ、と出て行く。

カツオ
ならドラッグに負けて水面に浮いてくるはず。

シーズン始めのカジキはこういう食い方をしてくることがある。

数年前の3月に西表のチャーターに乗ったときもそうだった。

アウトリガーBCチャガーにカジキがよってきたのが見えた。

数十秒後 同乗の友人が、アレッ、アウトリガーに食ってる!と叫ぶ。

アウトリガーを見ると、竿先にアタリ!!

アウトリガーの先がクインクインとしなっている。

でも、ヒットしない。アタリ?が止まる。

しばらく見ているとまたアウトリガーの先がクインクインとしなる。

また、アタリ?だ。

食い込みが悪いときには送り込むのが常道だ!?(まるでエサ釣りみたいだけどネ)

でもチャーターボートなのでゴーもデッドも誘いを効かせられない。

もどかしく感じながらリールをフリーにして送り込むが、
カジキは後方に泳いでいって
センターロングのルアーをにらんで消えていった。

そんな事を思い出して、
センター
ペンロングBGにマカジキ、ヒット!

関東のファーストをキャッチ・・・という妄想にふけりながら、
ボートを揺さぶったりして、誘いをかけてみるが音沙汰無し・・・
 ボートをさっきのポイントに戻そうとしてUターンを始めると、
またロッドがクインクインとおじぎを始めて、
ドラッグがジリジリジリ・・・

我慢しきれずに、ゴーをかけるが、こんな時はきっとすっぽ抜ける。

わかっちゃいるけど、イライラしてつい同じことをやって後悔する。
 これで今日の集中力はもう切れた。

カジキかどうかわからないけど、
狙ったとおりなんか大きな魚がいることは間違いないことで満足。

明日もここにくることを決めて、下田に向けて流していく。

下田沖の鳥のいる潮をたどりながらいくとどんどん沖出ししちゃうので
そこで諦め、神子元島に向けて回航。

神子元島周辺も浅く塩がかなり速く、
南西の潮と南からの潮が当たっている潮目はだいぶ波がきついようだが、
ついつい下田観光 黒潮ツアー 神子元島めぐりをしたら、
神子元の東はクチャクチャでドッタンバッタンの大揺れ観光になってしまった。
下田 14:30 入港
いつもお世話になっている下田マリンサービスさんのところに係留して、
待ち合わせのBoboss艇を待つ。

実は遠州関東から5艇集まる予定だったが
関東からの2艇は風で断念、
遠州灘の1艇は都合で断念して2艇だけの遠征です。

まあBoboss艇はいつも最後の最後まで釣りしてくるので
入港は夕方になるはずです。

Boboss艇は朝早くから夕方まで本当に好きというかタフというか、
ノンビリ出航、飽きたらすぐ帰港のシエスタ艇とは大違いの、 ハードボイルドなボートです。

翌朝もシエスタはノンビリ出航。

Boboss艇はいつものように夜明けと共に出航なので
Boboss艇をシエスタに抱かせます。

シエスタ艇はヤンマーのFM-33、同じ33ですが、アルベの33とは大きさがまったく違います。

抱かせてみて大きさの違いに改めてビックリ。
重量は倍以上違うだろうな。

シエスタ艇は遠州灘からイカ場まで20ノットで約4時間、
そこで3時間ほど遊んで下田まで走っても給油は220L。
なかなかの燃費です。

ボートのメンテナンスがうまくいって
燃費も最高速(3400回転27ノット)も巡航(3200回転23ノット)のトルクもかなりでています。

波アタリも柔らかく、バラストの調整と船底の補強とがうまくいって
ご機嫌なレベルになっているので遠征も苦になりません。

キャビンは狭いですがアフトデッキが深くてだだっ広いのも気に入っています。

キャビンの向い合わせのシートを改造して、
ベッドになる大きなベンチシート(床下収納もたっぷり)も
シエスタ艇の重要な使い勝手の良さになっています。

ただ、デザインはやっぱりヤンマーですネ。

横や前から見れば立派なクルーザーに見えるのですが、
後方からアフトデッキを覗くと、どうしても漁船の匂いがプンプンしてきます。

どうもオシャレじゃない。

まあ乗っているキャプテンもクルーも漁師さんみたいなものですから こんなものかもしれません。

血抜き用のカツオ樽を下ろしただけでも少しはましになったかもしれませんが。
 晩御飯は下田マリンサービスの飯田さんも交えて
総勢9人での会食、もちろんメニューはキンメの煮付け。

キンメの煮付けも美味しいが、煮付けの煮汁を白飯にぶっ掛けた
キンメのタレゴハンを食べるのが目的です。

まずこのタレゴハンを食べたら皆さんも病み付きになること間違いなしです。

特に「岩瀬」のタレはタップリさっぱりで、
タレゴハンにはおすすめの逸品です。
うーーん、マニアック!!

5月3日
さて、朝になって周辺の情報を集めてみても
下田の東側は大荒れのようで、やはりイカ場を狙うことにしました。

風は南西なので向かい風で走って、
行けないようならそこで帰港する予定です。

8時に出航すると西からボートが帰ってきます。

荒れて釣りにならなくて帰港してきたボートかもしれません。

南西にボートを向けると10ノットが精一杯。

南に向けて沖出しして200mラインを超えたあたりの鳥の多い潮で
ルアーを曳きながら西のイカ場に入る計画で進みます。

波があるのでアウトリガーは出さずに、ロングにペンロングBG、
ミドルにHIRAスクイッド、
ショートにペンショートの3本曳きです。

途中何度も鳥が集まって鳥山が立ちそうにはなるのですが、
カツオもベイトも浮いてきません。

浮きそうになるけど浮いてこないベイトを追って
鳥も右往左往しています。

ベイトの気配、カツオの気配はあるのですが、
ヒットがないまま1時間曳いてようやくイカ場へ。

昨日のヒット?ポイントに向います。
その途中、また鳥が集まり始めました。

たいして期待もせずに鳥の集まる方向に行くと
かなりの数の鳥が集まってきています。

鳥の鳴き声も聞こえ、いい感じかも、と思いながら
鳥の行く方向にボートを合わせて先頭集団の頭にルアーが入るように操船していきます。

一発目、ダメ・・・
2発目・・・ダメ。

もう一つの鳥の群れの方向に向います。

今度は少し鳥から離れて操船します。

鳥の群れを追い越したとたん、ショートペンショートにヒット

アングラーの準備もなかったのでもたもたしているうちにバラシ。

あーっ、バレちゃったぁー、とかいっているうちに、
ロングのロッドがピコピコおじぎを始めた。

ルアーのほうを見るとカツオがバシャバシャはねている。

アングラーの初カツオなので慎重に取り込み。

丸々太った美味しそうなカツオです。

カツオと遊んでいるうちにナブラも沈んでしまいました。

曳き縄なら、たぶん全部のルアーに喰って5本6本と釣れたのでしょうが、
ロッドタックルではカツオ釣りを楽しんでしまうのでどうしても数は伸びませんが、
そんなにたくさん釣ってもあとが困るのでこれで充分。

カツオも柔らかなスピニングロッドで釣ると、
3kgのカツオでもグイグイ潜っていってなかなかあがってきませんから
エキサイティングで楽しいです。

その後もカツオは浮いてくることはなく、
午後になって波もあがってきたので追い波で神子元島沖までのんびり帰港。

今日は夕方3時から下田名物、イワシサビキのヒラメ釣りです。

下田マリンセンターのキャプテン飯田氏のおすすめのエキサイティングな釣りです。

サビキ仕掛けをイワシの群れに落とし、
イワシがのったら、仕掛けを海底まで落とし、
イワシについて回遊するヒラメやハタ、時にはヒラマサやカンパチを釣ります。

イワシがついた仕掛けを海底に落としたら60秒の間合いの勝負です。

それ以上待つことはなく、再度新しいイワシをかけて底におとしなおします。

アタリがあったらラインを送り込みます。

そのうちにズシーンと重くなってヒットしたら
軽く合わせて巻き上げれば
喰ってくる魚はヒラメ、ハタ、マダイ、カンパチなどの高級魚ばかり。

夕方のほんの2時間の釣りです。

飯田氏の最新鋭のボートには イワシの群れを探すソナーまで完備していますから、
勝負が早くてドキドキ感いっぱいの釣りです。

カジキのあとの夕涼みにも充分楽しめます。
マイボートでも楽しめる釣りですが、
キャプテンは釣りになりませんから、
やっぱりソナー付きの飯田丸に乗船させてもらうのがGOODです。

お問合せは 伊豆下田マリンセンター 0558-23-3636 http://www.shimoda.co.jp/

その日の釣果は2人で ヒラメ1枚 マトウダイ1枚でした。
5月4日
さて遠征の最終日ですが、朝から雨模様。

風は南西から東にかわりつつ・・・ですがなかなか変わりません。

とにかく、駿河湾を渡ってしまわないことには落ち着けませんから、朝から一路西へ。

潮が西、南西から差してくるので
ボートスピード(GPSスピード)があがりません。

向い波、向い潮で2900回転18ノットで巡航。

まずまず走れます。

途中、駿河湾の真中で巨大なクレーンを発見。

タグボート3艇で曳いていますが
3900トンクレーンは洋上でみても、すごい大きさ。

ボートを止めて眺めているとあまりの大きさに
近寄りがたい迫力で、早々に退散。

御前崎沖まで行くと、やはり荒れています。

場所に寄って波の方向が変わるので走りにくいです。

またスピードを落として航行。

御前崎沖を過ぎて沖に出るか、 岸によるか悩みましたが、
沖の様子を見たかったので沖まわりでいくことに。

でもこれは失敗でした。

カツオは岸寄りに入っていたようです。

沖には鳥もいなくて、魚っ気もなく、なんの楽しみもなく西へ。

流されて回収された天竜沖のマリンロボ跡地に行って懐かしがっていると
聞き覚えのある僚船の声が無線から飛び込んできた。

ああ、これでようやく遠州灘に帰ってきたと思うとちょっとうれしい。

さっそく状況を問い合わせてみると、カツオは浜名湖のさらに西。

今日の釣りは諦めて少し早いけど帰港することに。

マリーナに戻ってみるとここ数日カツオがよく釣れているようです。

遠征は楽しいです!!
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